2019年は教材用のイラストを制作する機会を多く頂きました。
今回のブログでは、教材用のイラストを制作する際に気をつけていることをご紹介します。
バナナのシュガースポットは描く?
「対象年齢に合わせた表現にする」
小さいお子さん向けの媒体では、細部にこだわりすぎると伝わりにくい場合があるのではないかと考えています。はっきりとした色使い、形を明確に表現することで、小さいお子さんには知覚しやすいのではないかと考えて制作しています。
ズボンだけやけに目立ってる?
「一つのイラストは同じトーンで仕上げる・色のトーンを媒体に合わせる」
駆け出しの頃の失敗談ですが、淡いトーンで仕上げるべきところを、同じイラストの中で違うトーンで仕上げてしまい、色のトーンをもう少し合わせてほしいという修正のご希望を頂いたことがありました。そのほか、気をつけている点としてはイラストを使用される媒体のイメージに合わせて、トーンを調整するということです。幼児向けの元気一杯の表現が必要とされている場合は原色に近い色使いをします。小学生でも高学年向けであれば幼く見える色は避け、少しだけ落ち着いたトーン(かつ、おとなしくなり過ぎないトーン)を選びます。
ネコと犬の進化に違い!?
「デフォルメ具合を調整する」
指の本数、身体の仕組みは本物にどの程度忠実に表現するかをクライアントに確認し、同じ媒体内でそのデフォルメ具合を揃えます。同じ媒体内で使用するのにこちらではネコが立って歩き、こちらでは犬が四つん這い、ということになると画面上チグハグ感が出てしまうことがあるでしょう(もちろん媒体によってOKな場合も多くあり、あくまで一般的な例についてのお話です)。
幼児はウインクをする!?
「年齢的に可能な動き・表情かを知る」
笑顔の表情の表現の一つとして、両目を開けている、両目にっこりしている、の他に「ウインクをしている」が通常候補に入ることも多いかと思います。しかし媒体によっては、「幼児はまだウインクができないのでNG」ということもあります。身体の構造上可能か不可能かラインをどこまで求めるかは、媒体によって大きく異なりますので、その都度確認するのが良いかと考えます。
教材の場合、以上のような点に気をつけて制作をしています。これが全てではないですが、一部紹介させて頂きました!媒体によって調整することはいろいろと出てきます。そこで一番大切なことは、どのような表現が求められているのか?より良い表現をするには?と考えること、そしてクライアントとのコミュニケーションだなと感じています。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました!